地形に国別の特徴などはないと思うが、この恵比須島の凝灰岩からは乾いた大陸的なイメージを持った。インスタで見たアリゾナの乾燥地帯にある砂岩層の画像と重なったのかもしれない。ならばそれらしく撮ってみようと、日が傾くのを待って岩を黄色く見せ、補色となる空の青をPLフィルターを使って強調した。コントラストが高くなったことで岩の造形はうまく撮れたが、地形のスケールが違い過ぎる。これだけはどうしようもない。
【恵比須島の凝灰岩層】
恵比須島は、下田の市街地の東側に突き出た須崎半島にある小さな島だ。橋が架かっていて渡れるようになっている。地質的には大きくふたつに分かれ、繊細な葉理の模様が特長の凝灰岩層と、大小の礫がごちゃ混ぜになって海底を流れ下る水中土石流による礫岩層からなる。美しい模様の凝灰岩と美のかけらもない礫岩層が重なっているさまは、逆にミスマッチでおもしろい。