遊覧船で上陸する方法もあるが、写真を撮るには滞在時間が短すぎるので、いつも断崖上の駐車場から長い階段を延々と下ることになる。降り立った場所は、緑色凝灰岩の岩壁に囲まれた猫の額ほどの海食台の上だ。その上に波による浸食を受けた奇抜な形をした岩が点在している。目に入る植生も少なく、奇岩と海だけの閉じられた空間に居ると、ここが地上に現れた「浄土」のように思えてくる。
【仏ヶ浦】
凝灰岩の薄青緑色と、浸食による岩の表面に走る無数の縦の筋が、景観に独特の雰囲気を与えている。下北半島の最奥の地にあたるため、観光客の姿もほとんどなく、秘境気分が味わえる。佐井港から観光遊覧船あり。30分程度の上陸時間もある。